英語日記とは、文字通り英語で日記を書くことです。内容としては、今日一日で起きた出来事、今日思ったこと、最近考えていたこと、などなど様々です。何を書けば良いかわからないという人は、今日一日、起床から就寝までのことをただ書くだけでも良いでしょう。
英語日記を書くことには、英作文における基本的な英文構造を学ぶことができたり、時系列を意識した作文ができたりと、様々な学習効果があります。自分の考え方や意見を書く自由英作文の第一歩として、自分のその日1日の体験や考えたことをまとめることで、有効なアウトプットの場になります。また、日常の体験を英語にしてみることで、日常英会話の練習にもなり、英語に触れる機会を必然的に増やすことができます。
英語日記において大切になるのが、「5W+H」と言われる項目です。
「5W+H」とは、What (何を)When(いつ) Where(どこで) Who (誰が)Why(どうして) How(どのようにして)を指します。日本語でもよく「いつ、どこで、誰が、何を、どうした」などという表現がありますが、これらの項目を一つ一つクリアしていくことが、わかりやすい日記の鍵となります。
5W+Hは英語日記だけでなく英会話でも重要視されます。例えば英会話教室や高校の英会話の授業では、「5W+Hで質問をし合ってみよう」という指導がされることがよくあります。英語でも日本語でも、この5WとHを意識して話したり書いたりすることで、より具体的でわかりやすい表現が可能になるのです。
上記のことを意識しながら、実際に英語日記を書いてみましょう。
書き出しでまず初歩的なこととして、日づけを書きます。日本語と書き方が異なることが注意点です。
英語で日付は、例えば2021年8月30日なら、”August 30th, 2021”となる場合(アメリカ式)と、”30th August, 2021”となる場合(イギリス式)があります。国際機関などで採用されているのはイギリス英語の書き方ですが、個人の日記記録では自分の好きな方で良いでしょう。
[形容詞]
晴れている:sunny/fine 曇っている:cloudy 雨が降っている:rainy
雪が降っている:snowy 霧がかかっている:foggy 風が強い:windy
[名詞]
晴天、日光:sunshine 雨:rain 太陽:sun 雲:cloud 雪:snow 霧:fogにわか雨:shower
[動詞]
晴れる:clear up 雨が降る:rain 雪が降る:snow
[その他副詞など]
時々:sometimes 部分的に:partly にわかに:suddenly
日常生活で用いられる表現には、以下のようなものがあります。
・目が覚める:wake up
I woke up at seven today. 今日は7時に目が覚めた。
・布団から出る:get up
I got up at seven this morning. 今朝7時に起きた。
・伸びをする:stretch
I stretched on the bed. ベッドの上で伸びをした。
+@ I stretched myself out on the bed 「自分自身を外へ向ける」という意味を持つmyself outを付けることでよりネイティブに近い自然な表現ができます。
・顔を洗う:wash one’s face
I washed my face. 顔を洗った。
+@ I got up to wash my face. 顔を洗いに起き上がった。
To wash my を付けることで、「洗顔するために」という目的を表現した作文ができます。
・シャワーを浴びる:shower/ take a shower
I took a shower before breakfast. 朝食前にシャワーを浴びた。
・入浴する:bathe/ take a bath
I took a bath before breakfast. 朝食前にお風呂に入った。
・食べる:eat/ have
I ate a bowl of rice and miso soup for breakfast. 朝食にご飯一杯と味噌汁を食べた。
I had a slice of bread and a salad for breakfast. 朝食にパン一切れとサラダを食べた。
・髭を剃る:shave
I shaved (my face) before leaving the house. 家を出る前に髭を剃った。
*shave は直訳すると「剃る」ですが、「顔の髭を剃る」という意味があるため、my face は省略することができます。
・髪をセットする:style one’s hair/ set one’s hair
I styled my hair before going to work. 仕事に行く前に髪をセットした。
I set my hair before going to school. 学校へ行く前に髪をセットした。
*style one’s hairの方がよりネイティブに近い表現になります。
・今日の:for today
I chose my clothes for today. 今日のコーデを決めた。
*「決める」には他にdecideやselectがありますが、これらはニュアンスが異なります。
decide:決意する、決定する
We have decided to cut CO2 emissions by 20 percent by the end of next year.
来年末までに二酸化炭素排出量を20%削減することを決定した。
Select: 選択する、決める (chooseに比べ、より広範囲なものの中からより慎重に選ぶという意味を持つ。やや硬い表現。)
Please select one or two options from the following.
以下の選択肢の中から1つか2つ選択してください。
・付ける:put on
I put on a blue tie today. 今日は青いネクタイを付けた。
・化粧をする:put on makeup/ wear makeup
I put on makeup before leaving. 家を出る前にメイクをした。
*makeup は一単語で「化粧」という意味の名詞です。make upと分けてしまうと、「偽造する、作り話をする」という全く異なる意味の動詞になってしまうので注意が必要です。
・支度をする:get ready
I started to get ready for school. 学校へ出かける支度を始めた。
*prepareでも「準備」という意味になりますが、これは出かける準備などの長い時間を要さない準備ではなく、プレゼンテーションや試験などの長期に渡る準備や計画が伴うものに使うことが多いです。
・時間通りに:on time
I arrived at work on time. 時間通りに仕事場に着いた。
*「ぴったりに」はsharpと表現します。
The meeting was from 9 a.m. sharp. 会議は9時ぴったりから始まった。
・遅延:delay
The train was delayed due to an accident. 事故の影響で電車が遅延していた。
・混んでいる:packed
The train was packed with people.
*crowdedの方が「人混み」という意味で広く知られていますが、packedの方が「満員電車」や「すし詰め状態」のようなニュアンスで用いられ、ネイティブに近い表現になります。
・勤務時間:working hours
My working hours are usually from 9 a.m. to 5 p.m. 私の勤務時間はいつも朝9時から夕方5時までです。
*学校にいる時間の場合はschool hours、事務所などの営業時間はoffice hoursと表現します。
・向かう:go/head
I went to the theater today. 今日は映画館に行った。
I headed home at 5 p.m. today. 今日は夕方5時に家に向かった(帰路に着いた)。
お昼時の行動を表す表現には、以下のようなものがあります。
・お昼を食べる:have lunch
eat lunch よりもhave lunch の方が自然な表現になります。
・美味しい:delicious, tasty, (yummy)
deliciousは日本語で言う「美味しい」、tastyは「うまい」、yummyは子どもや子どもっぽい文脈で使いたいときに用います。
それぞれニュアンスが違うので、使い分けにも挑戦してみてください!
・変な味がする:tastes funny, tastes weird
「不思議な味」や「面白い味」に置き換え、”tastes interesting”と表現することもできます。
しかし、funny, weird, interestingいずれもあまり良い意味では用いられません。
(cf.腐っていないかを確認する場合に舐めてみて確認したりしますが、
「おかしな味がしたら食べないように」などという場合に”do not eat it if it tastes funny”などと言います。)
・定食:lunch set, set meal, (lunch special/special)
英語圏には定食という名前のメニューがないため、日本でも見る「ランチセット」がそれに該当すると考えて良いでしょう。
・美しい景色:beautiful scenery, scenic
beautiful sceneryを用いることが一般的ですが、”scenic”だけでも「景色の良い、風光明媚な」という意味を持ちます。
いずれも少し硬い言い方になります。
これに類似して、「○○からの眺めは美しかった」と言いたいときには”the view from ○○was beautiful” と、viewを用いるとより自然な表現になります。
・味がしない: plain, flavorless
味がしないときには味(flavor)がない(less)ということができます。
”flavor”というと、パンチのある強い味というイメージになります。
また、日本でも使われる「プレーン」は、「無味の・味気ない・つまらない・平凡な」などの意味で用いる単語です。
・生焼け、火が通っていない:under-cooked
「火が通っていない」はマイナスの表現になります。
火が完全に通っているはずの料理で火が通りきっていない場合を指します。また、「生」は”raw”と言います。
cf. *ステーキなど、敢えて火を完全に通さない料理などの場合には別の表現を用います。
ステーキの焼き加減の表現には、カタカナ表記でもお馴染みのrare, medium-rare, medium, well-doneなどがあります。
・お弁当:lunch box, bento, bento-box
標準的な言い方ではlunch boxになります。
近年では世界中で日本のお弁当の文化が注目を集めており、日本語をそのままローマ字表記した”bento” や“bento-box”と言っても通じるようになってきています。
また、”make sure to bring your lunch”といったような文章では、
直訳すると「昼食を持ってくるように」という意味になりますが、これは間接的にお弁当のことを指し、
「お弁当を持ってくるように」と言っているのと同等の意味として扱うこともあります。
・奢る:buy, treat, on me
「彼に昼食を奢った。」という文は、”I bought him lunch.”となり、直訳すると「彼に昼食を買ってあげた」になります。
また、日常生活で「私の奢りよ!」や「僕が出しますよ」などの砕けた表現では、”It’s my treat!” や ”It’s on me!”と表現します。
”Treat”にはもともと名詞としては「ご褒美」、動詞としては「待遇する、もてなす」という意味があり、そこから名詞の「奢り」や動詞の「奢る」に派生しました。
・割り勘:split the bill,
go Dutch
“split the bill”は直訳すると「請求を割く」となります。”bill”は「お勘定」や「請求」という意味で、”split”は「分ける」「分割する」「割く」と言う意味です。
“go Dutch”
これが「割り勘」の直訳と言って良いでしょう。
これは古くから英語圏で使われてきた比喩表現の一つで、現在でも通用する表現です。
日本でいう、ことわざや慣用句のようなものと捉えて良いでしょう。
“Go”は「〜する」と言う意味で、”Dutch”は「オランダ人」と言う意味です。
つまり直訳すると「オランダ人する」、意訳すると「オランダ人のようにする」「オランダ人のやり方でする」となります。
“Go Dutch”で、なぜ「割り勘」という意味なのか?
“Go Dutch”は17世紀ごろのイギリスで初めに言われ始めたとされています。
当時のイギリスはオランダとの戦争により、オランダ人を軽視しバカにしていたと言われています。
(日本がオランダ人のことを「南蛮人」や、オランダとの貿易を「南蛮貿易」と呼んでいたのと同じように、イギリスもオランダを毛嫌いしていた。)
当時のイギリス人は、オランダ人はケチな人が多いというイメージを持っていたと言われています。
人に奢ってもらったり奢ったりせず、自分の分は自分で払うという文化が強くあったことから、「割り勘」の行為が「オランダ人のよう(にケチ)だ」と言われ、”Go Dutch”の表現が使われ始めたと言われています。
cf.他にも、以下のようなオランダ人(Dutch)を用いた言葉があります。
・“Dutch account”:「割り勘」
accountは「口座」を意味し、「オランダ人の口座」となります。
自分の分は自分の口座から払うといったことから、「割り勘にする」という意味に派生したと言われています。
・“Dutch treat”:「奢り」
オランダ人からの”treat”(もてなし)、つまりは「奢り」を指します。
・“Dutch dating”:「割り勘デート」
オランダ人のようにデートする、つまり割り勘をし、パートナーのためにお金を出す行為をしないデートをいいます。
・宅配を頼む・出前を取る:order
日本語の名詞の「出前」を意味する英単語は”delivery”ですが、実際に頼んだ食べ物と一緒に言うことが主流であり、”order pizza” ”order sushi” “pizza delivery” “sushi delivery”などが圧倒的に多く使われます。
・日替わりメニュー: meal of the day, special menu, today’s specialなど
「日替わりの」は「その日の」と解釈し、”of the day”と言えます。
また、日替わりメニューはその日だけの特別なものとも言えるため、”special menu” や“today’s special”と表現することもできます。
・食欲:appetite
「食欲を失う」は”lose one’s appetite” と表現します。反対に、「食欲旺盛の」は”have a strong appetite”と言います。
cf.三大欲求は全て強弱で表すことができます。
・お腹いっぱい、満腹の:full
・食べ過ぎ:ate too much
・(食べすぎて)気分が悪い:feel sick
病気など物理的な体調の悪さを表すときに”sick”をよく使いますが、精神的に「気分が悪い」と表現したいときにも”sick”を使うことができます。
例)「あなたといると気分が悪い」「あなたには懲り懲りだ」:”I am sick of you”
・お腹がものすごく減っている・飢えている:starving
「飢餓状態」などの深刻な場合にも”starve”を使います。「餓死」は”starve to death”と言います。
・列:line
「行列を作る」は”line up”と言います。「列に並ぶ」は”stand in line”と言います。
(イギリスでは”line” の代わりに“queue”という場合もあります。)
・文句を言う、愚痴を言う:complain
日本語では「クレームを言う」や、「迷惑クレーマー」などの表現がありますが、英語でこれらの表現はありません。
前者の”claim”は「主張する・意見を言う」という異なる意味の単語であり、後者の”claimer”という単語は存在しません。
・食べ放題:all-you-can-eat, buffet
食べ放題は「あなたの食べられるだけ」ということで”all-you-can-eat”という表現ができますが、
単純にビュッフェ形式であると言う方がシンプルであり、自然に言うことができます。
例)昼食に行ったレストランは食べ放題(形式)だった。
The restaurant I went for lunch was all-you-can-eat (style)./ The restaurant I went for lunch was a buffet (style).
・手頃な値段:reasonable price
・注文をとる:take an order
店員さんが「ご注文はお決まりですか?」と聞くのは、英語では”May I take your order?”と言います。
英語日記をいきなり書こうと思っても初めはなかなか上手く書けないことはよくあることで、気に留める必要はありません。英語日記は学校の教科書で習う英作文や英検などの試験で問われる内容とは少々異なり、ネイティブが実生活の中で使う英語に近い、より実用性の高い英語を練習することができる場です。以下のステップを踏み、自分の現在の英語レベルに合ったペースと書き方で練習していきましょう!
⓵ 今日1日にあった出来事や考えたことなどを箇条書きにする。
(初めは日本語でも大丈夫です。徐々にキーワードのみ英語で書くなど、慣れてきたらステップアップしていきましょう。)
例)
・朝起きて犬の散歩をした
・朝ごはんは食べる時間がなかった
・朝の電車はいつもより空いていた
・授業が難しかった
・学校で友達とランチを食べた
・家で宿題をした
・夕食はカレーを作って食べた
・友人と電話した
・犬をお風呂に入れた
・寝る前に映画を観た
などなど…
⓶ ⓵の中でキーワードとなるものを英語で書き直してみる。
例)
・wake up, walk the dog
・no time, breakfast
・morning, train, fewer people
・hard/difficult class
・eat lunch with friends
・homework at home
・dinner, curry
・call friend
・bath, dog
・movie, before sleep
⓷ ⓶を元にして、短文を作っていく。S(主語)とV(述語)を意識して書いていきます。
(初めは文を作ることが大切なので、SVを含んでいれば一文5文字程度でも大丈夫。徐々にO(目的語)やC(補語)も入れていき、接続詞を使って長い文章を作っていきます。)
例)
I woke up at seven. I walked the dog. I didn’t have time to eat breakfast.
…I made curry for dinner. I called my friend. I watched a movie before going to bed.
⓸ ⓷で書いた文章を見直し、発展させていく。
*ここでポイントとなってくるのが、冒頭で述べた「5W+H」です。When(いつ) Where(どこで) Who(誰が・誰と) What(なにを) Why(なぜ・どうして) How(どのように)を含んだ文章を意識し、初めに作った簡単な文章をさらに肉付けしていきます。
また、時制や所有格やスペリングなどの細かなミスも探して修正していきます。
例)
1. I walked the dog.
自分の犬であるから、the dog をmy dogに。
I walked my dog.
2. 5W+Hを用いて付け足していく。
When:朝7時半に Where:家の近くの公園で Why:犬と自分の健康のため・毎朝のルーティンであるため
などなど…
I walked my dog at seven thirty this morning. We walked at the park near my house. We do this every morning to stay healthy.
I walked my dog at a park near my house this morning. It is our morning routine to wallk around the house.
*日記に書く事柄全てに5W+Hの全てを盛り込む必要はありません!5W+Hというのは、あくまでこれらのポイントを意識して書くとより具体的なライティングの練習になる、ということです。
⓷で書き出した簡単な英文それぞれに、上記1、2のステップで肉付けしていきます。最終的に、一日の日記記録として十分な量の文章になっているはずです。
⓹ ⓸で完成させた文章を整え、日記の完成です。
いかがだったでしょうか。現在英語教育業界ではIDIYのみならず、多くのスクールや教育関係者が英語日記の効果を認めており、新たな英語学習法として注目が集まっています。英語日記を書くことで、作文中に見失いがちな主述関係や時制などの基本構造を再確認したり、5W+Hを見直してよりわかりやすい文章作りの練習をすることができます。5英語日記の進め方で紹介したやり方や自分にあったやり方で英語で書くことに慣れ、英作文能力のみならず英会話力も上達させてしまいましょう!
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