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英検準1級ライティング出題例と対策法

2022.01.12 /Tips

英検ライティングの重要性の向上について
英検におけるライティングは、その重要性をかなり増してきています。これまではライティングの点数が取れなかったとしても、それ以外のリーディングやリスニング部分で点数を取れていれば合格することができた一方、
英検準1級のライティング出題例
まずは英検準1級でどのような問題が出題されるのかを見てみましょう。  
<TOPIC>
Agree or disagree: More people should become vegetarians in the future
  <POINTS>
・Animal rights
・Cost
・Environment
・Health
  (英検® 2020年度第3回出題内容より引用)
  <出題内容の概要>
・TOPICに対し、自分の意見と理由を「POINTSの観点から2つ」書く
・必要な語数は120~150語
 
英検準1級でのライティングのポイント
英検準1級からはこれまでとは違う特別なやり方が必要になるというわけではありません。あくまで2級までのやり方を土台として、より自分の意見が伝わりやすいライティングをしつつ、自然な英語に感じられるようなものを目指していくことが必要になります。   基本的な書き始め方、意見のまとめ方は、英検2級のライティングと変わりません。つまり、TOPICの内容を正しく把握すること、TOPICの内容と無関係だと判断されると0点になってしまうことを踏まえた上で、どちらの立場の方が意見を書きやすいだろうかということを考えます。例えば、「菜食主義者が増えた方が動物を守ることができる」という肯定的な理由と、「人間は雑食の動物であり、動物性タンパク質は健康に不可欠であるとされている」という否定的な理由を両方とも思いついたとしましょう。この場合、おそらく多くの人にとっては前者の肯定的意見の方が英文にしやすいと感じるのではないでしょうか。このように、まずは日本語でも良いので、与えられたポイントからどういった肯定的・否定的理由を挙げられるかを羅列してみて、英語にしやすいと感じた側を選んでライティングをしていきましょう。
 
アイデアをまとめるときのポイント
英検準1級では、これまでにあまり考えたことのないトピックがテーマとして与えられることもあるかもしれません。そういった場合は、特にいきなり書き始めてもうまくまとまらないでしょう。そのため、アイデアマップ(※以下で説明)などを活用して、まず自分の意見をまとめていくことが大切です。精密なマシンを作るときには設計図が必須であるように、良い文章を書く上でも、設計図は必要になるのです。   アイデアマップとは、ひとつの言葉や単語、アイデアから、派生的に色々なことを関連付けて線で繋いでいくようなものです。例えば『菜食主義者』という言葉からは、『動物愛護』や『健康への影響』といったアイデアが伸びるかもしれません。『動物愛護』からは『動物の権利』、『環境保全』、『絶滅危惧種』といったアイデア、『健康への影響』からは『動物性タンパク質の必要性』、『菜食のみで育った場合の事例』、『菜食の度合いによる程度』などのアイデアが派生する可能性もあります。こうしたアイデアや言葉を、メモ欄などに書いて実際に線で繋いでいくのです。そうすると、それぞれの言葉がどのように関連付けられているのかが分かってくるでしょう。 そしてそれぞれのアイデアについて、それが肯定的意見になるのか否定的意見になるのかをまとめ、これまで日本語でまとめてきたアイデアについてどれくらい英語で表現できるかということを考えてみましょう。より多く英語で表現できるアイデアが多い線にそって主張を組み立てていくと、英文も書きやすいはずです。   以下、アイデアマップからの英文の作り方を見てみましょう。
MindMeisterを利用)   ここから、『菜食主義者は増えるべきか』に対して『増えるべきではない』という立場に決めたとして、まずは反対意見を英語で述べましょう。
I believe that vegetarianism should not dominate our general eating habits.(11単語)
「一般的な食習慣がすべて菜食主義に置き換えられるべきではないと考える」
ここから理由を組み立てるときに役立ちそうなのは、『健康への影響』と『動物愛護』への反論です。
まず、『健康への影響(health)』として、『人間が雑食の生き物である』ということ、そのため菜食主義という在り方は人間の本来の在り方から外れてしまうということを示すことにしましょう。
たとえばこのように書けそうです。
We are an omnivorous animal; our ancestors hunted games to obtain meat, and our body is designed to survive in that way.(22単語)
「私たちは雑食の動物であり、私たちの祖先は肉を手に入れるために獲物を狩猟していたし、私たちの身体はそのようにして生き残るようにできている。」   Eating less meat than needed will not benefit our health, just as eating too much meat can do our body a harm.(22単語)
「必要とされる量の肉を食べないことは、肉の食べ過ぎが害であるのと同じように、私たちの健康に利となることはない」
次に『動物愛護』への反論について、『菜食主義であることが動物愛護や環境保全に繋がるとは限らない』ということを示すことで、ポイントに示されている『環境保全(environment)』の観点を使用することとしましょう。
I also doubt what some people say: Vegetarianism will save the environment and lives of wild animals.(17単語)
「また、菜食主義であることが野生動物の命や環境を守ることに繋がると言う人もいるが疑問である」   Consumption of meat relies not only on our eating habits but also on the production of clothes or medical products like vaccines.(22単語)
「肉の消費は私たちの食生活だけでなく、服や、ワクチンのような医療製品の生産にもよるものであるからだ」
Thus, I do not believe that eating less meat does the trick in this regard.(15単語)
「したがって、食べる肉を少なくすることがこの点で功を奏するとは思わない」
最後に、改めて自分の意見を結論として述べるパートとして、最初の意見文の言い換え表現を考えます。
Therefore, I conclude that the increase of vegetarians in the future will not be good for us.(17単語)
「そのため、結論として、将来菜食主義者が増加することは私たちにとってよいことであるとは思わない」
これを踏まえると、次のようなエッセイができあがります。
I believe that vegetarianism should not dominate our general eating habits.
We are an omnivorous animal; our ancestors hunted games to obtain meat, and our body is designed to survive in that way. Eating less meat than needed will not benefit our health, just as eating too much meat can do our body a harm.
I also doubt what some people say: Vegetarianism will save the environment and lives of wild animals. Consumption of meat relies not only on our eating habits but also on the production of clothes or medical products like vaccines. Thus, I do not believe that eating less meat does the trick in this regard.
Therefore, I conclude that the increase of vegetarians in the future will not be good for us.
(126語)
 
分からない表現については、言い換えを検討する
必要な内容をまとめるだけの表現を英語にすることができたら問題はないのですが、どのように組み合わせても英語表現が足りないということもあるかもしれません。そんなときには、何とか表現を言い換えられないかということを考えてみましょう。   例えば『動物性タンパク質』は animal protein ですが、これが上手くでてこない場合、nourishment that only animals can provide to us(動物だけが私たちに提供できる栄養)のように言い換えることで文章を作っていくことが可能かもしれません。こういった場合には特に関係代名詞が役に立ちます。   ただ、関係代名詞は曖昧に理解しているとミスを犯しやすいところでもあります。自動詞と他動詞を混同して使ってしまったり、前置詞をつけ忘れたり、関係副詞と勘違いしてしまったりなどが代表的ですので、自信がないようであれば一度文法書などをチェックしておくのが良いかもしれません。もちろん、同じ語彙を繰り返し使わないことやケアレスミスに気をつけることにおいては、信頼できる第三者の添削が役立ちます。利用できる場合には、ぜひチェックしてもらうと良いでしょう。
 
風呂敷を広げすぎないように注意する
英検準1級で与えられている語彙数は120〜150単語とさほど多くはありませんが、それでも英検2級と比較すると多くなっています。そのため、英検2級よりも多くの単語を使い、文章を作っていくことが必要になります。   このときに注意したいのは、必要語数を消費するために話を広げすぎないことです。例えば、『動物愛護の観点から菜食主義はもっと広まった方が良い』という意見を書いた後に語数が足りないことに気付いたからといって、『動物愛護が広がれば、世界平和にも繋がる』とトピックと関係しないことに言及したり、『動物愛護は商業的に難しいところもあるが……』のように問題点を自己解決しようとしたりすると、単語数が不足したり、文章の一貫性や論理性が損なわれてしまうこともあるためです。あくまで、『これによって、例えば鯨のような絶滅危惧種を守ることに繋がる場合もあるだろう』のような例示などに留めておくのが良いでしょう。
 
まとめ
今回は、英検準1級におけるライティングについて確認してきました。基本的に英検2級のライティングを下地とはしていますが、トピックの単語の使い方や、トピック自体の抽象性なども相まって、難しいと感じる人も多いかもしれません。そしてもちろん、トピックが難しいとなると、そこから派生して色々な英単語を知っている必要が出てきます。基本をおろそかにせず、自信をもって回答できるようにしていきましょう。
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